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【失敗事例】マンション経営―立地にそぐわない過大投資

ご相談者

名古屋市の旧市街地、通過交通の多い幹線道路沿いの宅地(約230m3)で飲食店を経営しているオーナーさま

解決までの経緯と結果

平成3年に銀行に不動産投資を提案されました。
近くに大手電機会社の工場、配送機能を持つ大手衣料品会社の名古屋支店などの事業所が多くあることから、単身者向けのワンルームの賃貸マンション建築をしきりに勧められました。
「自宅も担保に入れてもらえれば全額借入で建築することが可能です」と。

自己資金がありませんでしたので、銀行と住宅金融公庫から約3億8000万円を借り入れ、全額借入でRC(鉄筋コンクリート)造の7階建ビルを建築しました。
その1階は店舗、2階~7階はワンルームの賃貸マンションとしました。
建築したマンションとその敷地のほか、自宅の土地建物も担保に入れることになりました。

当初は経営は順調でしたが、平成10年ころから近隣の大手電機会社の工場が大幅に縮小され、終いには閉鎖してしまいました。また、衣料品会社の名古屋支店も移転するなどし、需要が減少しました。それに伴い、立地条件が地下鉄の駅から遠く公共交通が不便であること、駐車場がないというハンディが一気に表面化して次第に空室が増えていきました。

そして賃貸収入が減ったことから、毎月の返済が滞るようになりました。
やむをえず売却しやすい(買い手が見つかりやすい)自宅を売却して一部返済しましたが、その後再び返済に困るようになりました。
賃貸ビルの任意売却を考えた時には、価格が大幅に下落しており売却もできず、競売になりました。結果として、約2億8000万円の借り入れが残り、 自己破産のご相談に弊所にいらっしゃいました。

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