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滅失登記の重要性

Aさんは相続した更地の売買をご依頼されました。

その土地の登記情報を確認したところ、現地が更地であるのに、建物の登記が残っていました。
Aさんに確認したところ、Aさんのお父様が建てた建物であることが判明しました。

その建物は10年ほど前に解体されたそうですが、建物の滅失登記をしていなかったとのことでした。
今回はAさんに土地家屋調査士さんをご紹介し、滅失登記を行って頂き、無事に土地売買をして頂くことができました。

現地の建物を解体業者が解体すれば建物は無くなりますが、建物登記は滅失した旨の申請をしなければ抹消されません。
Aさんのように申請することを知らずに滅失登記をしない方は少なくありません。

下建物登記の滅失をしなかった場合、下記のようなデメリットがあり得ますのでご注意ください。

金融機関の融資が下りないことがある。

土地を金融機関の担保とする場合、土地に現存しない建物の登記が残っていれば現場と登記の整合性がとれないため、融資の審査が通らないことがあります。

不動産売買ができないことがある。

仲介業者は後日のトラブルや融資ができなくなることを考慮して、売買時に滅失登記をするように言うと思われます。

建物の固定資産税が課税されたままとなってしまう。

市町村は固定資産税の課税にあたり現地確認をしますが、確認する範囲が膨大ですから漏れることもあります。建物を解体したならば、市町村にその旨を報告するか、滅失登記をしない場合、解体した建物の固定資産税(市町村によっては都市計画税も含む)が課税がされたままになり得ます。

過料に処せられることがある。

不動産登記法第164条によると、滅失登記を怠った場合、10万円以下の過料に処せられると定められています。

将来の土地所有者か滅失登記をするように請求されることがある。

滅失登記は上記のとおり義務であるため、滅失登記を怠ると、将来土地を取得した者から、滅失登記をするように請求をされることがあります。

建築確認がおりないことがある。

登記と建築確認は別なものではありますが、市町村からまだ建物があると疑われ立て替えの際に建築確認おりない可能性があります。

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