不動産登記は、あまり馴染みがない方も多いかもしれません。
不動産登記は、大切な財産である土地や建物に関して物理的現況と権利関係を、国が作成し管理する帳簿(登記簿といいます)に登記することによって公示し、不動産に関する取引の安全と円滑化をはかる重要な役割を果たしています。
不動産の登記簿には土地登記簿と建物登記簿があります。
不動産取引では、この登記情報を見て、不動産の概況や権利者を把握を、まず行います。
なぜ登記簿の権利者と、真の所有者が違うことがあるのでしょうか?それは、表示の登記と権利の登記とで、以下のような違いがあるからです。
表示の登記は、不動産の所有者に義務づけられています。例えば、土地の利用方法が変わって、畑から宅地に変わった場合や、建物を新築、増築した場合など、対象の不動産の物理的概要が変更された場合、所有者は1カ月以内に、登記を申請しなければなりません。
表示の登記が義務付けらているのに対し、所有者等が記載されている権利の登記は、義務付けられていないため、売買や贈与、相続などで所有者が変わっても放置されている場合があるのです。
この事実と異なる登記 を放置すると、取り返しのつかないことになってしまう場合があります。